高1や高2の夏休みは、どのような勉強をしたら良いでしょうか？｢補習や部活に追われて忙しい｣という人もいるでしょう。しかし、学校の授業がストップしているこの時期だからこそ、今まで習った範囲の中で自分の弱い単元を復習したり、2学期以降に勉強する単元を予習したりできるはずです。学期中にはできない勉強ができる夏休みを最大限に利用しましょう。

高1･高2の夏休みの過ごし方や勉強法を考える前に、あなたの目標を確認してみてください。効率的な勉強方法と目標への意欲は車の両輪であり、どちらも不可欠です。特に高校生になって間もない高校1年生の中には、何を目指して勉強するのか定まっていない人もいるはずです。具体的な目標であれば、勉強の意欲は非常に強くなります。なぜなら、勉強することは｢目標と現在の状態との差を埋める手段｣に他ならないためです。
医師国家試験は司法試験と並んで非常に難度の高い資格試験ですが、多くの大学で合格率は90％を超えます。受験者が医学部入試を勝ち抜いた優秀な集団であるからではありません。また、自動車免許の学科試験は、学歴にかかわらず多くの人が合格します(定員があるわけではありませんが…)。これは｢医師として働きたい｣｢自動車を運転したい｣という非常に具体的な目標が目の前にあるからです。
一般に、逆境にある人ほど真剣に勉強をします。日々の生活に、現状から抜け出したいという明確な目標があるためです。これに対して、｢勉強は義務だ。親が強制するから｣と思っている人は、意欲を持って勉強することがありません。達成したい目標がないからです。

｢勉強しなければ｣という漠然とした目標は長続きしません。7月中に宿題を終わらせる！とかお盆までには終わらせる！という時期的な目標でもかまいませんので、自分の中に目標を決めましょう。 また、夏休みを利用して興味のある大学のオープンキャンパスに参加することをお勧めします。大学のキャンパスってこんな感じ！大学生になったらこんな感じ！と想像してみてください。あこがれのキャンパスで大学生になった自分の姿をイメージすると目標が見つかるかもしれませんよ！ 医師や弁護士になりたいのなら、有能な医師や弁護士として活躍している自分の姿をイメージしてください。目標は強く望めば実現します。強く望めば、日常生活が、目標を実現する生活に変わっていきます。 先輩たちの合格体験記を読めば、多くの先輩が模試判定を逆転して合格していることが分かります。｢望めば実現｣なんて甘いと思う人もいるかもしれません。しかし、どう頑張っても実現不可能なことは、｢強く望む｣という状態にはならないはずです。目標を具体的なイメージとして描けない場合は、｢11月の模試で偏差値5アップ｣など実現の可能性が高い目標に置き換えれば良いのです。 高1･高2の皆さんには受験までまだ時間があります。早めに実行し、一歩ずつ着実にステップアップしましょう。

日本は勉強により夢と現実の差を縮めることが可能な社会です。貧困社会や階級差が厳しい社会ではそうはいきません。世界には｢支配階級に生まれれば支配階級、労働者階級に生まれれば労働者｣という国がたくさんあります。教育だけが、そうした状態を打破できる手段です。｢学歴社会｣には問題点もありますが、努力により機会が与えられる公平な社会です。 また、高校生にとって周りが遊んでいる中、自分1人だけが努力し続けることは困難です。しかし、皆さんに励まし合い、競い合う仲間がいます。鷗州塾の自習室は夏休み中も利用可能です。こうした環境を与えてくださっている保護者の方に感謝して、与えられた環境は十分に生かしてしてください。

学期中は、新しく習った内容の学習に追われてしまいがちです。夏期･冬期･春期の休暇中にいままでの学習内容をしっかりと復習し、理解から定着への転換を図ることが学力向上のために必要です。 東大･京大･阪大や医学部希望者を除き、理科･社会は高3からでも間に合います。高2までに出題範囲の大半を学習し終える英語･数学･国語については、｢分かっている｣状態から｢解ける｣状態へ変える学習が必要です。これまでの学習内容から苦手単元をリストアップし、ターゲットを決めて復習をしましょう。苦手単元が分からないという人は、実判テストや全国模試の成績表を確認してみましょう。成績表には、単元別の到達度が示されているので、分かっていたつもりの苦手単元も、客観的に把握できます。 休暇中に終わらせることを前提に、内容を厳選した分量の多くないテキストや問題集を完成させることが、一番の復習法になります。また、複数の教材に手を出すよりは、1冊に絞って繰り返したほうが、効率が良いでしょう。何度も解き直し、友だちに説明できるレベルまで理解すれば、夏休みの目標は達成です。