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2021年05月07日

【動画】2021年度大学入学共通テスト《社会》



鷗州塾で日本史と世界史を指導しております三好と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
私からは、共通テストで社会の問題がどう変わったのかといったことと、社会の勉強の仕方についての簡単な概要を説明させていただきます。

まず最初に、共通テストが今までのセンター試験からどう変わったのか、形式についてお話をします。
2020年に実施されたセンター試験の、日本史、世界史、地理、倫理・政経の左側が総ページ数で、右側が総問題数です。日本史が33ページ36問、世界史が24ページ36問、地理が34ページ32問、倫理・政経が34ページ33問でした。これが共通テストになると どうなったかというと、こんな感じです。

日本史は、1ページに減って32ページ。問題数は36問から4問減って32問。世界史は24ページから32ページと増えています。問題数は36問から32問なので、減りました。地理はセンター試験と共通テストとでページ数・問題数ともに変わりありませんでした。それから、倫理・政経は34ページから40ページなので、増えていますね。問題数は変更なしでした。

ここから何が分かるかということなんですが、これは共通テストになるというところから、再三、鷗州塾の授業でも今までのガイダンスの中でもお伝えしており、学校でもお聞きになっていると思うんですけれども、共通テストになった最大の目的は、 理解力・思考力・判断力・読解力、この辺りを受験生に求めたいということです。特にこの中の思考力・判断力・読解力という部分と、このページ数が増えたという部分・問題数が減ったという部分に、実は相関関係があります。

共通テストの問題が、もしお手元にあるようでしたら、ぜひパラパラっと見てみてください。やたらと資料の問題が目につくはずなんです。社会で資料の問題というと、いろいろなタイプがあります。例えばグラフの問題、表の問題、地図の問題、写真の問題、日本史世界史に関しては、年表の問題もあります。それからあとは、文字だけの資料の問題。そういったいろんな出題が可能なんですね。日本史に関しては、新聞の記事を出すという形もありました。

今年ページ数が増えた背景に、資料の問題が多く出題されているということがあります。資料の読み解きというこの作業が、思考力・読解力・判断力というこの部分と、社会については結びつきます。当然今までよりも資料に割くページ数が増えたわけですから、受験生は60分の間にたくさん読み解かないといけない資料が出てきたということです。グラフの内容を読み解いて、かつ文字だけの資料との組み合わせで解答にたどり着く正誤問題など、いろんなパターンで試されています。

そうやって資料の問題が今まで以上に多く出たこと、これにより設問数をそのままセンター試験と同じようにしてしまうと、たぶん間に合わないんですよ。ですので、問題数が減っている。ということです。

ここまでで、読解力・思考力・判断力を求められる資料の問題が増えていて、多分今までとは全然違う勉強の仕方をしなきゃいけないっていうことをぼんやり分かっていただけたと思います。では、どう勉強していけば良いのか。社会の勉強で一番難しいのが、「社会を理解する」というこの部分です。特に、保護者の方がよくお考えになるのが「社会って暗記じゃないの?」ということです。しかも、保護者の方だけでなく生徒の皆さんの中でもこの感覚が強いようです。

「社会は暗記」というのは、間違いではありません。しかし、「社会は暗記」だけで対応できる時代は終わっております。特にその反省から、センター試験が共通テストに変わった経緯があります。そこで、資料を読み解く力と暗記、この2つのバランスをどう取っていくのか、「社会を理解する」ということがどういうことなのか、これを考えてみていただきたいと思います。私も授業の一番最初に、どんな授業を行っていくかという説明をするときに、ここについてはかなり時間をとって説明しておりますす。社会ってのは、暗記だけで終わる科目じゃないからね、理解しようね、ってことをずっと言っています。

「社会を理解する」とはどういうことなのか。「社会は暗記」という感覚を取り除くために、一番最初にお願いしているのが、「いきなり単語を覚えようとするのをやめる」ということです。受験生が自分で勉強しているのを見ると、だいたい一問一答をやりたがるんです。もしくは、カッコを埋める問題で、カッコ内の語句しか覚えようとしないんです。それでは、いくらやっても共通テストでは点数が上がりません。

でも社会って覚えないとどうしようもないんじゃないの?と思いますよね。そうなんですよ。では、どうすれば「社会を理解する」というところと暗記を重ね合わせることができるかなのですが、まずは「イメージする練習」から始めましょう。 例えば日本史とか世界史では、いろんな人物が出てきますよね。「この人どういう人なんだろう」というところからまずイメージするんです。漠然とでいいです。検索してその人の詳細を覚えてほしいわけではないです。あるいは、社会っていろんな事件が出てきますよね。この事件についても、実際に起こっているところをイメージするんです。あるいは、地域についてイメージします。この場所って、どんなところなんだろうと考えるんです。ちょっとイメージするのに練習が必要ですね。

で、イメージし始めると、次にこうなるんです。「なんでこんなことになったんだろう」「この人はなんでこういうことやったんだろう」と、なぜ?どうして?という感覚が生まれてくるはずなんです。例えば地理であれば、その地域のイメージがつかめてくると、「なぜこの地域でこの農作物がいっぱいとれるんだろう」となるはずです。そうすると、そこを掘り下げていけば、必然的にそれが気候や土壌と関係していることに気づきます、そうすると1個の情報から同心円状に情報が膨らんでいきます。これが「理解」なんです。実は共通テストの問題って、この同心円状に広がった問題を作ってくるので、語句の知識だけを覚えていても、そことつながっていなければいくらやっても仕方がないんです。

「理解」とは、実は意外と単純でイメージとそれからあと「なぜ?」「どうして?」という感覚を常に持つこと、この2つにあります。
で、3つ目の要素として「暗記」があります。固有名詞が分かっていないと、歴史用語を知っていないと、理解はできません。整理ができないんです。だから暗記は必要なんです。でも暗記だけで終わる勉強はやめてくださいとお願いしています。一問一答だけとか、カッコ抜きの語句だけ覚えても、共通テストの社会で点は取れません。 「覚える」と「理解する」という作業の車輪を同時に回していく、という感じで勉強しないと、結果として目標得点には到達できません。共通テストで納得する点数にはならないということです。

では、「理解」と「暗記」の2つの車輪を同時に回すということを、実際現役生ができるのかというと、実は私、これものすごく大変だと思います。いろいろな科目を勉強しなくてはならないですし、社会で「これは覚えるしかない」「これは理解すること」という線引きが受験生には難しいです。

ですので、まずは是非一度、鷗州塾の授業に来てください!来ていただけると、何を覚えたらいいか、何を理解したらいいか、どうすれば理解できるのか、ということがちょっとイメージできるようになると思います。こんな感じでやればいいんだ!と思っていただけます。ただ残念なことにですね、鷗州塾のすべての校舎で社会の講座が開講しているわけではないんです。そこで、現在、高3生を対象に、社会では日本史と世界史と地理のZOOMを使った双方向のオンライン授業を開講しております。お近くの校舎では社会の授業がない方も、ご自宅で体験できます。校舎で開講している授業も、無料体験ができますので、ぜひお気軽にお越しください。

「理解」と「暗記」のバランスをどう取っていくかが、共通テスト社会で高得点を取るための最大のカギになると思います。自分で勉強しようにも、どうも詰まってしまうという場合、どうぞ遠慮なく我々を頼っていただければと思います。お待ちしております。ありがとうございました。

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