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2021年05月07日

【動画】2021年度大学入学共通テスト《数学》



鷗州塾で数学を担当しております沼田です。よろしくお願いします。 今日は、今年初めて行われました共通テストの概要とその対策についてお話しします。

まずは数学Ⅰ・Aについてですが、試験時間がセンター試験で60分だったのに対し、今年から共通テストは10分増えて70分になりました。大問の数や問題構成はセンター試験とほぼ同じ形でした。第1問・第2問が筆頭問題で、数学Ⅰからの出題でした。第3問~第5問は、うち2問を選択する形で、数学Aの単元からの出題でした。この辺りは変わらなかったんですが、1つ1つの問題が長い説明文であったり、対話形式だったりして、最後まで読んで解いていくと70分でも結構時間がかかるものでした。

センター試験と違って、共通テストになって目新しい問題としては、第2問で出ました、皆さんにも身近な100m走に関する出題がありました。速さ・距離・時間を求める公式を使って、時間を求めるところから、最終的には2次関数を用いて最大値を求めるという問題でした。このように、高校生活を送っている中で身近な事柄を数学的に考察してみよう、考えてみようという問題がでていました.この傾向は、来年以降も続くと予想されますので、皆さんも生活の中で、数学的な視点で物事を考えてみるといいと思います。

数学全体的には、1つ1つの問題文は長かったんですが、問題のレベルとしては標準的な問題が多かったですから、平均点は全体でも5.6点上がっていました。ですが、来年以降はこの形式を踏まえてレベルがもう少し難しい問題が出題されることが予想されますので、しっかりと準備をしていきましょう。

続いて、数学Ⅱ・Bについてお話ししていきます。まず試験時間ですが、センター試験60分に対して共通テストも60分のテストになりました。大問の数、問題構成もセンター試験の時とほぼ同じです。第1問・第2問が筆頭問題で、数学Ⅱの単元から出題されました。第3問~第5問は、うち2問を選択する形で、数学Bの単元からの出題でした。1つだけ違っていたのが、今まで確率分布という単元が一番最後に出ていましたが、今年の共通テストでは第3問に来ていましたので、一瞬、戸惑った受験生もいたようです。

数学Ⅰ・Aと同じように、問題文が長かったり、対話形式での出題になっていました。また、選択肢の中から答えを選ぶという形式も出ていました。この辺が、過去のセンター試験との違いになっています。

例えば第1問は三角関数という単元から出題があったんですが、今年の三角関数は加法定理、さいた こすもす こすもす さいたですね。加法定理を使って、合成をするという問題が出ました。教科書を見ると、サインに合成をするという問題は載っているんですが、今年の共通テストの出題は、コサインに合成してみようという問題が出ていました。このように、少しひねった問題の出題が来年以降も予想されますので、さまざまな問題を解いておかないと対応できなくなりそうです。

数学Ⅱ・B全体としてはどうだったかというと、それぞれの問題が問題文が長く、しっかりと読んでいかなければなりませんでしたが、問題のレベルとしては標準的な問題が多かったので、平均点も去年のセンター試験と比べると10点くらい上がりました。ここ数年のセンター試験と比べても最も平均点が高かったです。その要因の1つとして、説明文がとても丁寧に書かれていました。その丁寧な説明文にそって、読み解いていくと最後までいけたよという受験生が多かったように思います。今年は少し問題文が長く、計算量が少なかったです。今年は初年度ということで、丁寧に書かれていましたが、来年以降は今までのセンター試験と同じように計算量がとても多い問題が出題されることが予想されます。

では最後に、共通テストの数学の対策なのですが、共通テストになって新しい形式での試験となりました。ただ、過去のセンター試験と同じような形式で出されている問題もありましたので、まずはセンター試験の過去問の演習が有効です。それに加えて、新しい形式にも対応しなくてはいけませんから、新形式の問題演習と合わせて両方ともやっていくほうが絶対にいいです。塾でもセンター試験の過去問演習や新形式の問題演習を行っていますので、ぜひ活用してください。

そして、共通テストの数学では、問題文が長くなっていますから、その長い文章を読み解いていく「読解力」、それから短い制限時間の中で答えまでたどり着く「計算力」、この2つの力は絶対に必要です。この2つの力を身につけるためには、どうしたらいいかというと、毎日数学の問題を解くことです。やはり毎日やらないと力はつかないです。それから、センター試験の過去問もそうですが、マーク形式の問題を解くときは1つの問題につき10分~15分で解けるようになりましょう。そして、これが一番大事ですが、解いたあと、答え合わせをした時に、間違えた問題は必ず解き直しをしましょう。この間違えた問題こそが弱点です。同じような問題が次の模試で出たときに、きちんと解けるようになっていきましょう。

こういったことを強く意識して、今後も勉強を続けていきましょう。

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