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2021年05月01日

2021年度 京都大学二次試験講評《数学》

理系は150分・6題。分量は変わらず、やや易化した。

大問1は小問2問の出題だった。空間ベクトルと確率はどちらも標準的な問題であったので確実に得点したい。

大問2は線分PQの長さの最小値を求める問題。p2をtと置くことで、計算が楽になるので、計算の工夫が必要な問題であった。工夫すると完答できる問題であった。

大問3は周期性を用いた無限等比級数を利用する問題。複素数平面の問題で、ド・モアブルの定理で実部の和と考えてもよい。

大問4は曲線の長さを求める問題。積分で曲線の長さを求める公式を利用し、最後は置換積分を用いれば解けたので、完答したい問題であった。

大問5は垂心の軌跡を求める問題。各頂点から対辺に引いた直線と対辺が垂直に交わるので、ベクトルでとらえると内積が0になることを利用すればよい。

大問6は小問2問の出題だった。1問目は素数でないことを示す問題で、対偶法を用いればよい。2問目は原点を通る直線が存在することを平均値の定理を用いて調べる問題で、やや難しかったと思われる。

今年は標準的な問題が多く、解きやすかった。小問も用意されており、コロナの影響を考慮されていたと思われる。ただ、計算力が問われる問題が多かったし、京都大学の傾向である「誘導のない問題」に対して自分で方針を立て、最後まで解き切る練習を積んでいく必要がある。今年は文系との共通問題がなかったので、数学Ⅲの比重が高かったが、図形、整数、ベクトル、確率、微積分の頻出分野を中心に学習しておくことが第一である。

文系は120分・5題。分量は減少し、難易度は易化した。

大問1は小問2問の出題だった。n進法と垂心を求める平面ベクトルはどちらも標準的な問題であったので確実に得点したい。

大問2は絶対値を含む2次関数の定積分の問題。グラフから積分区間に注意しながら解けば完答できた。

大問3は確率漸化式を使用する問題。場合分けを丁寧に行い、漸化式を立式できれば完答できた。

大問4は直方体の平面による切り口の面積の問題。平行四辺形になることに気づければ完答できた。

大問5は素数にならないことを示す問題。pが2、3のときと5以上の場合を考えれば完答できた。

今年は基本的な問題が多かったが、全範囲からまんべんなく出題されているので、典型的・標準的な問題を確実に解く力をつけておきたい。また、京都大学の傾向である「誘導のない問題」でも自分で方針を立てれるように普段から練習しておきたい。整数・確率・微分積分など頻出の分野の対策は入念に行ってほしい。





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