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2021年04月27日

2021年度大学入学共通テスト《生物》

試験時間は60分。大問数は6題で、昨年度と異なり選択問題がなくなり、第5問・第6問のみがA・Bの中問構成でした。全体として、生物の重要な単元が分野を融合した形式で出題されていました。マーク数は27で、昨年度より減少しました。

《第1問》「生命現象と物質・進化と系統」からの出題で、ラクターゼを題材に、代謝、遺伝子頻度の計算、遺伝子の発現、進化などを考える融合問題でした。
《第2問》「生態と環境(外来生物と個体群)」からの出題で、アノールトカゲの外来種が移入された後の在来種の形態的な変化をグラフや図をもとに考察する問題でした。
《第3問》「生態と環境」からの出題で、落葉樹林の林床の草本植物群の生産構造図に関する考察問題で計算問題も出題されました。
《第4問》「生物の環境応答」からの出題で、鳥のさえずりを題材とした、動物の学習行動と生殖の考察問題でした。
《第5問》「生殖と発生・生物の環境応答」からの出題でした。A問題は被子植物の茎頂の分裂組織を題材とした発生の問題、B問題は植物の根の緑化と植物ホルモンに関する問題でした。
《第6問》「生殖と発生」からの出題でした。A問題は魚類の眼の形成とタンパク質に関する問題、B問題はオタマジャクシのノーアイ、テイルアイを用いた眼の役割に関する考察問題でした。

全体として、知識を問われる問題は昨年度より大幅に減少し、実験や観察資料から考察する問題が多く出題されました。ただ、解答しやすい問題が多く、昨年度のセンター試験と比較するとかなり易化したと言えます。
以上を踏まえると、共通テストの生物は単純な知識問題、文章選択式の正誤問題、実験考察問題、遺伝などの計算問題等、特定の分野に偏ることなく解けるようになることが高得点への必須条件となります。そのために、まずは「生物は暗記科目である」という概念を捨てる必要があります。教科書で勉強する1つ1つの現象や実験などの意味を正確に理解し、なぜそのようなことが起こっているのかをただ暗記するのではなく、理解することが大事です。
今年度、共通テストの理科では生物の平均点が高く、得点の調整が入ったため、来年度の共通テストは難化するものと考えられます。

鷗州塾高校部の生物受講生平均は、全国平均よりも「12.3点」高い!(2021年度入試)


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