2021年04月24日
2021年度大学入学共通テスト《化学》
試験時間は60分。2点~4点の問題を中心に、化学の全範囲から偏りなく出題されていました。一部に化学基礎の内容も含まれています。マーク数は2020年のセンター試験から3減少して29となり、設問数も7題減少し、18題でした。大問数は7問から5問に変更され、全問必答形式となりました。
2015年以降のセンター試験では一貫して複数の思考過程を要する問題の出題が増えていましたが、2021年度の共通テストではその傾向がより一層強まり、グラフや表から情報を読み取る力を問う問題が多く出題されました。全体としては、2020年のセンター試験よりやや難化したと言えます。
《第1問》エタノールの蒸気圧曲線
《第2問》空気亜鉛電池
《第3問》シュウ酸イオンを用いた鉄(Ⅱ)イオンの定量分析
《第4問》ポリペプチド鎖中のらせん構造
《第5問》グルコースの酸化分析
受験生が見慣れない内容を用いて、「読解力」「思考力」を問いたいという意図が強くくみ取れる出題構成でした。
まず、特筆すべき点としては、有機化学からの出題がセンター試験に比べ明らかに増えていることです。合成高分子や天然高分子は、高校での履修時期が遅く、対策が十分に取れない可能性があるため、履修を進めながら、習った範囲内で演習を行うことが不可欠となります。
また、今後も教科書で扱われていない内容が取り上げられる可能性が極めて高いです。化学基礎を含めて履修をできる限り早く終え、センター試験の過去問だけではなく、国公立大二次試験レベルまでの問題演習を行うべきでしょう。問題演習の際には初見の問題でもすぐにあきらめるのではなく、じっくり考察し、解答を導出する練習をしておきましょう。
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