2021年04月22日
2021年度大学入学共通テスト《英語》
試験時間は筆記80分、リスニング30分と従来通りでしたが、配点は筆記が100点、リスニングが100点に変更となりました。筆記は昨年度までの文法の出題がまったくなく、全問読解形式からの出題となりました。
《第1問》メールやウェブサイトと英文を絡めた問いとなっており、比較的得点しやすいものでした。
《第2問》表や掲示板と英文を複合的に処理する問題となりました。問いの設定も、問題文のどこから解くのかが一部分かりにくく、加えてfact(事実)とopinion(意見)を問う設問も新たに出題されました。
《第3問》ウェブサイトの広告・地図、そして英文といった複合的な情報を頭の中で照合させながら読解する学力が問われました。
《第4問》eメールのやり取り、時刻表・グラフ、行動の順序を示す表、そして英文の読解と、どの問いが問題文のどの部分を使っているのかが分かりにくいものでした。
《第5問》英文を読み、ポスターの空所を埋める問題となっており、1つの問題で正解を2つ選ぶ問題も出題されました。
《第6問》A・Bの2題構成となり、ここでも図を絡めた問題や解答を2つ選ぶ問題設定となりました。
筆記の問題は総合的に見て、
①単語数の大幅な増加
昨年度よりも試験時間は同じながら処理すべき単語数は1,000語以上も増え、約5,500語となりました。
②問題文からは英文のどこを問われているのか分かりづらい設定に変更
昨年度までは問題文に「第○段落によると」といった表記がありましたが、今年度はほぼなくなりました。
③図やグラフ・表と英文を複合的に使用しながら解答する問題の大幅な増加
上記が挙げられます。
昨年度と比べても難度の高さを感じる受験生は少なくないと考えられます。
リスニングについても、問題の半分が1回しか音声が流れない形式に変更となりました。また、一部イギリス英語やアジア人が発音する英語も含まれ、日ごろ聞き慣れているアメリカ英語だけでは聞き取りにくい問題も設定されていました。さらに、表を埋めたり、計算をしたりと「聞く」能力だけでなく、「聞きながら情報処理をする」の能力が必須となりました。特に、リスニングで80点以上を取ろうと考えている受験生は、英検®準1級程度のリスニング力は必要であると考えらます。
共通テスト全体を通した学習法としては、
【筆記】
センター試験の過去問だけではなく、国公立大学の二次試験や関関同立レベルの私立大学の問題も複合的に学習に組み込んでいくことが望ましいです。また、高得点を目指す受験生は、英検®準1級の学習を進めると、比較的負担を感じずに解答できるようになると思います。
【リスニング】
上述したが、80点以上を望むのであれば、英検®準1級レベルのリスニング力は習得しておきたいです。高1・高2のころから英検®受験に向けた学習の中で、リスニングの学習を進めていくことが望ましいです。
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